1、平成19年度当初予算の概要について
一般会計予算総額は156億1,200万円見込まれておりますが、市長は限られた厳しい財源の中での予算編成で苦慮されたことと思います。男鹿市総合計画策定や合併3年目となる諸問題の克服、行財政改革、男鹿市民みなと病院への対応など、本市が抱える課題は山積していると考えます。そこで、当初予算編成にあたり、どのような基本姿勢で臨まれたのかまずお示しください。また、特に作成にあたり重点施策として取り上げた主な事項と、国からの税源移譲等により歳入税目ごとに少なからず影響が出たと思いますが、その変動状況についてお知らせください。なお、国の三位一体の行財政改革の実施により、地方自治体は財源確保をいかに行なっていくかが重要な課題となっております。そこで、今後地方自治体が独自の事業を行なう上での主たる財源である市税収入の見通しについてお示しいただくとともに、地方自治体の一般財源として主要な位置を占める地方交付税についても、どのように見込まれているのか、あわせてお答え願います。
私は男鹿市の財政状況がどのように推移していくのか心配しているところであります。夕張市の二の舞にならないよう、健全な財政運営へのガイドラインを策定し、運営すべきだと思いますが如何でしょうか。
次に、歳出の面で若干お聞きいたしますが、今年度、定年を迎え退職する職員の人数とこれらに要する経費の総額、さらに今後予想される大量退職に備えるための財政面、退職年齢の見直し、再雇用の問題、新規職員採用等について市長としてどのような見解をお持ちかご所見をお聞かせください。
2、税滞納の現状と未納者対策について
平成17年度の本市の決算では、市税の収入未済額は4億3,305万1,677円でしたが、その中で滞納繰越分が3億5,227万2,180円と高い割合を示しております。今後も年々増加する傾向にあり先行きが懸念されるところでありますので、問題点を整理し本格的な収納率向上対策を講じる必要があると思います。滞納繰越分の実態をお知らせ願うとともに、今後とるべき措置について如何お考えかお聞かせください。
また、18年度、市民税の個人、法人、及び、固定資産税の滞納額はどれくらいを見込まれ、繰越額はいかほどに想定しているのでしょうか。収納率向上を図るため市長を先頭に担当職員の皆さんは日々一丸となって努力をしていると思いますが、重点期間中は垣根を越えた全庁的な協力体制を構築することが必要だと考えます。そこで現在の徴収作業状況と税滞納の現状、未納者にいかに対処するのか、その対策についてお聞かせください。
3、船越3事業の進捗状況と今後の見通しについて
まず、船越駅周辺整備についてでありますが、最初に払戸踏切から船越駅までの狭隘道路の拡幅工事から着手し、その後、駅前広場の整備にかかり、南と北を結ぶ連絡通路、駅北側の整備へと続く予定となっているようですが、その整備概要と今後の整備計画をお知らせ願います。
また、観光案内機能施設整備についてでありますが、指定管理者を指定し6月にオープンと聞いておりますが、現在の工事の進捗状況と、施設や運営面、企画等の内容をお知らせください。また、立地条件も良く広大な敷地を有しており事業展開には絶好の場所でありますので施設拡充などの将来への展望があるかどうか市長のご所見をお伺いいたします。
つぎに、船越防潮水門工事について伺います。これは農水省が事業主体の国の事業でありますが、本市も工事期間中における仮設物等敷地に対する市有地の貸与や事業主体と地域住民との連絡調整、安全確保、地域住民への説明会を開くなど関与してきた経緯があります。平成12年度に工事が始まり、平成19年度に完成予定となっていますが、この終了期日はいつ頃になるのかご存知でしたらお知らせ願います。また、工事終了に伴い用地返還や代替施設の問題など、事後の処理が必要となってきますが、何にどのように対応なさるのかお知らせください。なお、過去の地域住民との協議の中で、工事終了後の取り決め事項等がありましたらお知らせください。
4、男鹿市内の道路事情について
まず、臨港道路生鼻崎線の工事の進捗状況について伺います。
現在、わか杉国体開催前完成を目指して急ピッチに工事が進められておりますが、生鼻崎トンネルから羽立交差点までの区間で、いまだに手の付けられていない箇所があるようです。このままだと、はたして国体開催前までに全線開通できるのかどうか疑問であります。今まで国道101号線特別委員会などを通して何度も国や県に要望活動して、整備路線に乗せ、やっとのことで国体開催前開通まで取り付けた経緯がございます。全線4車線化の計画ですが、工事が間にあわず一部の区間が2車線のままだと交通の流れに大きく影響すると思われます。ぜひ計画通り進めてもらいたいところですが、聞くところによりますと用地買収がまだできていない箇所があるということです。市長もそのことは諸般の報告で述べられておりましたが、その後、何か新しい動きがありましたらご説明願います。また、今後、国や県ではどのようにもって行こうとしているのか、本市としてはどのように関わって行くのかもお知らせください。
つぎに、市内全体をとおしてみると幹線道路やバイパスは比較的良く整備されていると思いますが、市街地に目を向けてみますと、町内の小路や通学路などの、いわゆる身近な生活道路に破損箇所や未整備の部分、あるいは危険箇所が目立ってきました。また、車社会に対応できない狭い道や、行き止まりなどの通り抜けできない箇所が多く見かけられますし、災害時や何かあったときの安全・安心な社会の妨げとなっています。車道にする、人専用にする、通行止めなど、しっかりした人と車のすみわけも必要と考えます。そういった観点から、今までどちらかというと困難さのあまり見過ごされ、先送りされてきたその部分を計画的に市街地整備なり都市計画を実行する時期にさしかかっていると思います。そうすることで旧市街地が復活し、街が活性化し、しいては男鹿市の発展につながると思います。市長は市内の道路事情についてどのような現状認識し、実行なされていくのかお示しください。
5、道路事業評価システムの導入について
「道路事業評価システム」とは、明確な基準を設けて道路行政の公平性、透明化を図り、限られた予算の中で最大の効果を上げることを目的に、佐賀県佐賀市で開発されたシステムです。その斬新性から全国から視察があいついでいるそうですので、ここで取り上げさせていただきました。
今まで身近な生活道路の道路補修に当たっては、地域で影響力のある個人や議員、市の幹部職員などの意向が優先されるということが多くありました。いわゆる、地域の有力者による「くちきき」といわれる道路行政の象徴です。そういったことが無いように、要望のあった箇所全てを調査、そして、それらの案件ごとに「評価表」を作り、客観的数値として優先順位を決定、だれもが納得できる裏づけをとって処理するという極めて合理的なシステムなのです。これなら、えこひいきができなくなり透明性が向上します。都市計画の基礎資料ともなりえます。財政状況が厳しい限られた道路補修の予算であります。男鹿市も取り入れるべきではないでしょうか。
当市における「道路事業評価システム」の導入の見通しについて当局の見解をお伺いするものであります。
以上で第一回目の質問を終わります。市長の明快な答弁を期待します。