平成29月定例会 一般質問

2017,6,16(金)

 

皆様、おはようございます。市民の会の船木正博です。傍聴席の皆様には市政に関心を持っていただきありがとうございます。今回は菅原新市長のもとでの初めての一般質問となりますので、気持ちも新たに市民のため、明るい男鹿市の未来のために、真摯に取り組んで参ります。それでは、市民の代弁者として述べさせていただきます。

 

第一問目は、市長の政治姿勢について伺いますが、その前に一言申し上げておきます。今、市民の一番の関心事であります、複合観光施設の建設にあたっては選挙により民意が示されました。それは尊重されなければなりません。市民の願いに叶った、より良い方向に持っていってもらいたいと思います。ただ、現状が最高とは限りません。運営方法、施設内容ともにまだまだ検討する余地はあると思います。そのためにも私は建設的な意見と質問を縷々述べさせていただきますので、御答弁のほどよろしくお願いします。

 

まず、一つとして、今回の選挙結果をどう見るかということです。

今回の選挙では複合観光施設の是非が最大の争点となりました。選挙結果では複合観光施設推進派の菅原広二氏が9,899票と半数以上を獲得し当選しております。反対意見の佐藤 誠氏は7,383票と半数近くまで善戦しましたが涙をのみました。その差は2,516票ですがこの差を多いとみるか少ないとみるか、判断はそれぞれの見方で分かれると思います。何れにしても賛否は拮抗しているものと思われます。7,383票もの反対票を菅原市長はどう判断しているのか、その結果をどのように受け止めて対処していこうとしているのかお聞かせ願います。

 

次に2つ目として、成功に導くための手法はいかに、ということです。

選挙で民意が示され、事業を推進する以上は確実に成功への道筋をつけなければなりません。複合観光施設にはいろいろな意見が有ることは承知と思います。議会と市民の意見を取り入れ、合意形成を図り、確固たる成功への道筋を作ることが早急の対処ごとだと思われます。そのためにどのような施策をもって進めていこうとしているのかお伺いします。

また、市長の言われる「オール男鹿」とは具体的にはどういう手法で取り組まれるのか考えをお示しください。

さらに、将来的に発展へと繋げるための道筋と、将来像はどのようにあるべきかの考え方と、市長の意気込み、取り組む姿勢等を明確にお聞かせ願います。

 

次に3つ目として、成否にかけた責任の在り方は、ということで、身の処し方についての質問です。

菅原新市長は以前から複合観光施設の意義や必要性を説き、強力に推し進めようとしています。やる以上は絶対に成功させなければいけません。将来、負の遺産にならないように確固たる展望をもって、(おの)が持てる力を十分に発揮して成功に導いてもらいたい。それが賛同した男鹿市民の願いなのでありましょう。賛否両論いろいろな意見がありますが、全ての市民が男鹿の未来を信じ、男鹿の発展に繋がって貰いたいとの願いからなのであります。いろいろ手法は違っても市長の言われる「オール男鹿」で市民の思いを取り上げ、完成させていただきたいものです。複合観光施設建設は菅原市長の最大の公約であると思います。市民はその成果に大きな関心を持っています。菅原市長の政治責任をかけた大事業になると思いますが、事業の成否にかけた責任の在り方をどう考えているのでしょうか、その思いを述べていただきたいと思います。

 

 

次に4つ目として、複合観光施設の進め方についてであります。

私は以前から施設の建設整備に当たっては先に運営会社を設立し、そのうえで当事者の運営方針、意見や要望、発案等を取り入れて進めるべきと主張してきました。ところが運営会社が設立しないまま整備計画だけがどんどん進んでいる。この状況を非常に危惧しています。強引とも思われる行政主導の進め方に問題はないのでしょうか。現時点での出資予定者のコンセンサスはうまく図られているのでしょうか。果たして施設完成後に当事者間のやる気と満足度は得られるのでしょうか。民間活力を醸成し、地域の活性化を図ることが最大の狙いだと思います。それを後押しするのが行政の役割ではないでしょうか。これらのことを市長はどうお考えですか。

今の計画が完璧なものとして、来年の7月オープン目指して、それ行けどんどん進めていくいのでしょうか。お聞かせください。

次に5つ目として、運営は民間主導でできるのか、ということです。

この施設は公設民営ということで管理運営は民間主導でということを議論してきました。立ち上げ時は市が関与してもそれ以降は民間主導でという考え方です。その運営会社の出資金、2,300万円のうち、男鹿市が10%にあたる230万円を出資しています。本年529日時点では他に3社が230万円を出資し、15団体ある中で、それ以下の出資団体が3団体と1個人で出資額が確定したところは8団体ですが、まだ未確定の団体が7団体となっているとのことです。男鹿市が他の3団体と同じ最高額といえる10%の出資ということは、男鹿市が筆頭株主の一人に名を連ねるということで、その運営に大きくに関わることになります。ゆえに市にもそれなりの責任が伴います。民間活力を導入するのが狙いのはずですが、男鹿市が筆頭株主となることで果たして民間主導で行けるのでしょうか。運営会社は営利目的で活動します。その事業の成り行きによっては市の負担が大幅に増えるということも想定されます。そうならないための施策と対応が求められますが、もしもの時の対策、顛末はどうするのか考えているのでしょうか。

とにかくやってみると云うだけではお粗末です。市長の考えは如何でしょうか。

 

次に6つ目として、複合観光施設の道の駅を分離してはどうかということです。

道の駅化すると言いますが24時間営業となると電気代、水道代、その他もろもろの維持費がかかります。深夜になると殆んど車が通らないあの場所で24時間開放している意義があるのでしょうか。道の駅にするメリットは殆んどないと思います。経費だけが膨らむ無駄な施設と成り得ましょう。因みに、道の駅部分の機材導入などの初期費用、月々のランニングコストはどれくらいを見込んでいるのでしょうか。

道の駅にするだけでインターネットで人が集まるというのは過信です。そうなるにはそれなりの内容と条件が伴わなければなりません。もちろんそうなるための努力と構想を持っているのは承知していますが、道の駅機能を維持するための無駄な経費が発生することは避けられません。道の駅部分は指定管理者制度になると思いますので、勿論それは男鹿市からの持ち出しになるのでしょう。そういうことから道の駅機能を分離し、24時間営業は廃止した方が無駄な経費削減につながり妥当だと考えます。よって、道の駅部門を分離し、見合った場所へ新たに設置することを提案します。如何でしょうか。市長の賢明なるご判断を期待いたします。

 

次に7つ目として、市長公用車と秘書同伴の考え方についてお伺いいたします。

市長が公務にあたっての公用車の使用方法と、会合、出張等における秘書同伴のありかたは如何にあるべきか、市長自らの考え方と基準等がありましたらお知らせください。

以上、これまでは市長の政治姿勢に付いての質問でした。

 

次に、第2問目は、男鹿総合観光案内所の充実についてお伺いします。

男鹿市に道の駅を作るとすればやはり道路の交通量が多い船越地区が最良ではないでしょうか。現在の男鹿総合観光案内所が立地条件において最適な場所と考えますが如何ですか。以前から議会で何度も取り上げてきましたが、渡部前市長の年間を通して売るものがないという発言から拒否されてきた経緯があります。それが今船川に複合観光施設を造るにあたって急に売るものができたのでしょうか。年間を通して供給できるだけの物量があるのでしょうか。しかし、これはあくまでも渡部前市長当時の経緯とやり取りを述べたものです。

 

私は今も男鹿総合観光案内所に設備を増設し、道の駅として充実を図ることが条件および経費的にも得策だと考えています。現存する施設に手を加えるだけで出来ますし、事業費も少なくて済むはずです。その方がずっとメリットがあると思います。菅原新市長は新市長なりの考え方を持っていると思いますので、男鹿総合観光案内所の位置づけについてどう考えているのか。今後、どの様に持っていこうとしているのか、充実・整備に向けての方針はあるのでしょうか。期待と希望をもってお尋ねします。その思いをお知らせください。

 

次に、質問の第3問目は、ジョイフルシティ跡地をどうするのか、都市計画上の大きな問題です。

ジョイフルシティ跡地問題はこれまでも度々取り上げてきました。地域の活性化、人口減少対策において、このまま放っては置けない問題であります。男鹿市の都市計画を考えるうえでも再構築が必要な部分であり重要な課題であります。今の状況はどうでしょうか。草木がぼうぼうと生え、まるで殺伐とした原野のごとき状況です。市民と観光客が往来する町のど真ん中がこんなことでいいのでしょうか。好ましいはずがありません。市長は荒廃したジョイフルシティ跡地の現状をどう見ていますか、率直にお答えください。

私はいつまでも民間だけに任せっぱなしではなく、現状を捉え、行政で参画していく必要があると思います。市長のトップセールスをもって民間企業と協議し、民間施設と公的施設を組み込んだ、公民連携事業を立ち上げていただきたいと以前から申し上げておりました。ぜひ実現さていただきたいものであります。

市長の前向きな考えをお聞かせください。

 

次の第4問目は、漁業環境の改善と安全対策についてであります。

最近、男鹿市船越水道近隣、船川沖の漁場に漁網を仕掛けても、ハタハタを待ち構えているタイミングで防潮水門の汚れた過大な放流により、魚が流され、また、網目に茶色のコケ状の汚れが付着し、漁にならなくなったとの報告があります。数年前から急激にカニやタコも殆ど姿を消し、また更なる問題としてアオコの大量流出により、最盛期のスズキやキスなど漁業所得には重要な魚類に悪臭が付き、売り物にならない事態が発生しております。肝心の網の汚れは致命的で、また悪臭の付いた魚類は売り物にならず船川沖周辺の漁業は、被害を被っています。防潮水門からの大量の流砂によって転覆の危機をも抱える事態となっています。

また、防潮水門開閉のタイミングは漁協にも知らされず、放水直前にサイレンを鳴らすのみであり、漁船の航行計画も全くままならぬ状態となっています。放水によって「三角波」と云われる船の航行上、制御が利かない事態を引起き起こす現象が度々発生しており、実際に転覆の危機に遭遇する事が多くなっています。人命に関わることで、その安全対策も必須です。

さらに、近年の漁業不調の一大要因として、八郎湖の全国でも汚濁水ワーストに在り続ける現実があります。寒風山から船川港を観た観光客から、船越水道先端から帯状に褐色の水筋が船川や門前方面にも流れる様を、疑問視する声が多く上がっていると聞きます。今年の夏も、若美地区、船越地区ではアオコの悪臭に悩む時節がやって来ます。

以上、これまでの説明を踏まえて質問いたします。県の関係部局と協議の上、対処いただきたいものです。

 

@   防潮水門の開閉時には事前連絡を。

関連する漁港との事前相互連絡は可能と判断しますが、如何でしょう。

 

A   漁船航路の必要深度の回復と安全確保を。

流砂により漁船の航路に必要な水深が今や限界を超え1,5m未満と浅くなっており、座礁によって転覆の危機をも抱える事態となっています。漁船航路の必要深度の回復の計画と、航路の安全確保に向けた対策は取っているのでしょうか。

 

B   八郎湖汚水問題の改善計画について

男鹿市として効果的な改善計画はあるのでしょうか。

以上、主な3点の質問についてお答え願います。

 

では、最後に5番目の質問となります。若者の定着をどのように図るのか、ということでございます。

本市においても、人口減少及び過疎化傾向への歯止めは、これまでも喫緊の課題と捉え、各種政策に取り組んでいると認識していますが、新市長となったこの機会に、改めて総合的な計画を作成し、市の課題に取り組むべき時と考えておりますが如何でしょうか。

また、人口減少の大きな要因の一つに、若者の定着が進まないことが上げられます。雇用の場の確保、雇用条件の改善、子育てしやすい環境作り等、急がなければならいことは当然として、一方、若い人が地域に定着し、市の活性化に寄与するといった意識を持ってもらうことも非常に大事なことであると考えています。若者定着をどのように図るのか。その為には、地元の現状を知り処置することが必要と考えられます。菅原市長は、これらについてどのような取組をしていこうとしているのか、お示し願います。

 

これで、第一回目の質問を終わります。

聡明なる菅原市長の斬新で的確なる判断による答弁を期待しております。

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