平成2712月定例会 一般質問

2015,12,07(月)

 

皆さん、おはようございます。市民クラブの船木正博です。今日は一般質問用の勝負ネクタイを締めてやってまいりました。私は、男鹿市民の意思を代表する男鹿市議会の一員として、男鹿の大地をしかと踏みしめ、広く世界の潮流を見据えながら、市民の付託に応えつつ、郷土を再生させたいとの思いで、今回の一般質問に臨んでおります。どうぞ、よろしくお願いいたします。

まず、第一問目は、「市長の政治姿勢について」伺います。

その、一つ目は、「観光かエネルギー重視か」という質問です。

男鹿市にはまだ道の駅がありません。男鹿総合観光案内所が諸条件をクリアーする最適地と思われます。今の総合観光案内所の現状はどうでしょうか。太陽光発電のソーラーパネルと風車による風力発電の自然エネルギー群に取り囲まれております。あたかも、巨大風車が「なまはげ立像」を威圧しているかにも見えます。観光客は何を目当てに観光案内所にやって来るのでしょうか。そのキーポイントはなまはげ立像です。何といっても最大の目玉は「なまはげ立像」が人気の撮影スポットであるということです。そういう場所に発電施設はそぐわないと思うのは私だけでしょうか。勿論、自然エネルギーを否定するものではありません。その大切さは十分に理解しています。適切な場所に設置するのであれば大いに推進するべきと思います。しかし、少なくとも観光案内所は男鹿市の玄関口として観光をメインにした整備が必要と考えます。道の駅として最良の場所といえるのですから。

男鹿市は観光で行くのか、それとも、エネルギー重視でいくのかその方向性が問われるところであります。市長の考えをお聞かせください。

 

二つ目は、「市長の政治責任とは」です。

男鹿総合観光案内所の道の駅化については、数年にわたり度々議論してまいりましたが、いまだに手が付けられておりません。そうしている間に潟上市と大潟村には立派な道の駅が整備されています。潟上市の天王グリーンランには「道の駅てんのう」、大潟村には「道の駅おおがた」というように、男鹿市を取り巻く両行政区には道の駅が設置され盛況を呈しております。両地区には温泉施設もあり、これまたどちらも賑わっています。男鹿市民のお客さんはどんどんそちらに吸い取られていっております。男鹿市の人口減少にも拍車をかけております。渡部市長がいち早く決断し、男鹿総合観光案内所に道の駅を設置していればこのような状況にはならなかったかもしれません。一過性のイベントに明け暮れている内に周りの状況はどんどん変化してきたのです。市長のおっしゃる交流人口は一時的に増えましたが、人口定着とまではいかなかったようであります。将来に向けた政策の甘さと判断に誤りがあったのではないでしょうか。

市長が初当選してから6年7ヶ月が経ちました。2期目の折り返し地点をとうに過ぎ、成果を問われるところであります。この間、加速度的に人口減少が進んできています。道の駅にしても何の対策も取らず今の状況にあります。もはや男鹿市はこの地区の盟主ではなくなりました。これはもう政治的失策ではないでしょうか。市長はこのことをどう感じているのでしょうか。市長の責任を問うものであります。吟味してお答えください。

 

三つ目は、「再度問う素朴な疑問と意見」ということです。

「男鹿駅周辺整備基本計画」で、複合観光施設を造り、衰退した船川のまちを活性化させ、しいては男鹿市全体の活性化に繋げていこうという趣旨は分かりますが、行政主体で箱物を作り、民間に任せる指定管理者制度で運営されるということで、そこに危うさを感じます。民間が主体的に計画し運営事業者が責任を持って取り組む事業と違って、公設民営方式では事業主体が行政であるという初期段階からの依存構造が発生してしまい、業者等は事業主体としての意識が希薄になりがちで、安易な脱退も考えられます。その代表例が秋田市の「エリアなかいち」です。開設わずかにして業者が撤退しています。それらのことから今後、事業をするとしたら公設民営ではなく、公民連携手法を取り入れるべきです。初期投資を官民がパートナーを組んで行い、行政任せではなく民間が運営主体となる公民連携施設として計画を立て直すべきです。

さらに、奥まった船川地区に9億円もの税金を投入し複合観光施設を作ることの是非を問います。現状からみて船川地区は人が集まる商業圏としての発展は望めないのではないでしょうか。船川地区の活性化については、工業地帯として発展を考えるべきであり、しっかり地に付いた地場産業を盛り立て、エネルギー関連事業の立ち上げなどで活力を生み、人口増を図るのが先決であります。それが船川地区の再生の道と考えるものであります。

・今回の整備計画では確固たる市場リサーチの上で決定したのでしょうか?

・はたして人は集まるのでしょうか?

・地元の盛り上がりはあるのでしょうか?

・また、民間企業が進出を考えた時あの場所を選択するでしょうか?

・行政だから税金を使ってできるのでしょうか?

それらのすべてに疑問を感じます。

したがって、この計画はもう一度原点に立ち返り、場所の選定からやり直すべきです。男鹿市全体の活性化を考えたとき最適な場所はどこか。人口減対策として人口流出を食い止め、なおかつ道路事情を考慮し、近隣からの人が流入しやすい地区の選定が必須です。巷の話として、場所としては船越のジョイフル跡地が最適地として挙げられています。現に土地所有者の株式会社伊徳では男鹿市と連携して事業を進めたいという意向もあります。まさに、前段で述べた公民連携施設が実現するわけです。男鹿市にとってもこの上ないお話です。やる気になれば実現可能と思われます。ぜひ実現させたい事業であります。

人口減少が顕著な男鹿市、しっかりと政策を持って進まないと消滅もあり得ます。未来は最悪のシナリオか?それとも、自治体を維持可能な人口が確保できるか?それはこれからの政策に係っています。私は、船川地区は工業地帯として発展させるとともに、船越地区を商業圏として位置づけ、その両輪をもって発展させることが、男鹿市全体の活性化へと繋がっていくものと確信しています。以上、述べたことを市長はどう思われますか。善処していただけたら有り難いことです。

 

次に、第2問目は、「男鹿市の人口ビジョンと総合戦略」についてであります。

一つ目は、「その課題と将来展望は」について伺います。

男鹿市人口ビジョンで示されている、本市の現状を踏まえ、その課題と将来展望をどのように持っていくのか。特に、若年層の市外流出、未婚率の上昇に歯止め、市外への人口流出に歯止めとあるが、これは待ったなしの喫緊の課題であると思います。これらをどのような実効性のある対策を講じるのか具体的にご説明願います。

 

二つ目は、「人口構造の安定化とは」です。

男鹿市総合戦略の中で、人口構造を安定化させ、持続可能な地域社会を形成することが必要とありますが、人口構造とはいかなるものなのか、いつ頃を目途に安定化を達成するのか、予測、あるいは目標を持っているのならご提示願いたいと思います。

 

三つ目は、「数値目標とは単なる努力目標か」ということです。

男鹿市総合戦略で取り組むこととして、それぞれ数値目標を掲げていますが、これは単なる努力目標にすぎないのか、それとも、何か積算根拠のある実現可能な目標なのか、基準となるものが有りましたらお示し願います。

 

四つ目は、「新エネルギー関連産業の振興とは」について伺います。

産業振興による雇用創出の中の、商工業の振興、新エネルギー関連産業の振興についてでありますが、将来のエネルギー事情を見据えて、風力、太陽光の導入促進だけではなく、水素エネルギー関連事業の基地化を目指した誘致対策を重点政策として取り入れるべきと考えますが如何でしょうか。将来の男鹿市の救世主となりえる産業だと思います。

 

五つ目は、「移住・定住対策の特効薬は」についてです。

移住・定住対策でありますが、いろいろ掲げられていますが、特にこれといった目玉となるようなものは見当たりません。在り来りのものを羅列してもどうにもなりません。住みたいと思っている人は何を一番基準に考えているのでしょうか。移住・定住・転出抑制を図る究極の特効薬は、税金を安く、土地価格を安くです。それが住民には一番切実な問題です。移住する人には税金の優遇制度とか、土地購入時の補助制度の充実です。定住者にも優しい税務体制と土地価格の見直しも必要でしょう。それ程しなければ人は来ません。転出抑制は図られません。これまで税金が安く土地価格も低廉な隣の潟上市にどれだけの男鹿市の人口が流出したのでしょうか。男鹿市の行く末を憂うにつけ、間接的な政策ではなく、直に影響を与えるような刺激策を講じてもらいたいものです。この意見を今後の政策に活かしてもらいたいものですが如何でしょうか。

 

六つ目は、「地域社会の維持と活性化に向けて」についての質問です。

地域社会の維持・活性化の中で取り上げている、地域公共交通の維持、確保及び利用促進については前々から言われていることでありますが、一向に良い兆しが見えないどころか廃止路線が出てきているなど縮小傾向にあります。今後、交通体系の維持・確保に向けてどんな手立てを考えているのか、より実効性のある手法を取っていただきたいが、良き考えがありましたらお聞かせください。

また、「安全なまちづくり」では空き家対策の推進に取り組むとありますが市内の空き家の現状はどうなっているのか。対象者への指導、対応はなされているのか。「男鹿市空き家等の適正な管理に関する条例」の運用状況はどうなのか。条例を適用した事例はあるのかどうかなどお知らせ願います。

市内の状況を見るにつけ空き家の数も年々増えてきているようであります。以前からある空き家等は益々老朽化が進み、中には崩壊寸前のものもあり、危険この上ない状態にあります。環境、衛生、防災・防犯の面でも好ましくありませんし、安全・安心なまちづくりの妨げになります。しかし、空き家問題が難しい点は、所有者の私有財産であるため、第三者が勝手に処分をできないところにあります。空き家の所有者にはそれぞれに事情はあるものと思いますが、それらの事情を考慮しながらも、市としてはより厳格な姿勢を示し、適切な対処を心がけてほしいものです。その取り組み方の基本姿勢と今後の対処方法をお知らせ願います。

なお、安全なまちづくりとして防犯カメラの設置を要望いたします。防犯カメラには犯罪を未然に防ぐ抑止効果があります。また、実際に犯罪が起こったとき、防犯カメラの映像は資料になります。何時、事件が起こらないとも限らない現在の社会情勢です。安心・安全なまちづくりの観点からも今や必用なツールとなってきました。学童、生徒の危険防止、学区周辺の安全等にも役立ちます。実際、防犯カメラ設置場所周辺では、犯罪の発生が抑えられているほか、学区周辺においても同じ効果が生まれているとの検証結果があります。犯罪予防、犯罪検証の観点からも設置が望まれるところであります。市内の学区、駅周辺など重点地区を設定し、市内要所に順次設置していったらどうでしょう。これからの安全対策として是非取り組んでいただきたい事項であります。

 

次に、第3問目は、「平成28年度予算編成方針について」であります。

近年、本市の経常収支比率は年々上昇傾向にあり、現在は県内で最も高い94.3%となり、硬直化が一層進んでおります。本市の厳しい財政状況のもと、地方創生、人口減少等、山積する懸案事項に対する、効率的、効果的な財政運営と共に、自主性・主体性のある予算編成が求められております。新年度予算編成にあたっては現在準備作業中と思いますが、「教育・観光・環境が豊かな文化都市」を目指す、市長の熱い思いが込められた予算であると考えます。そこで、以下の6点について市長のご所見を伺います。

1点目として、平成27年度もあと3カ月余りです。現時点で平成27年度予算の執行状況はどうであるかお聞きします。

2点目として、平成28年度予算編成にあたっての基本的な考え方と、来年度に向ける市長の意気込みをお聞かせください。

3点目として、歳入、歳出見通しと財政目標についてお聞きします。

4点目として、重点施策と予算配分はいかにあるかお聞きします。

5点目として、財政健全化へ向けた取り組みをお聞かせください。

6点目として、その他、特記事項がありましたらお知らせ願います。

以上で第一回目の質問を終わります、市長の見識あるご答弁を期待しおります。

 

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