平成27年3月定例会 一般質問
2015,03,03(火)
みなさん、おはようございます。3月議会一般質問のトップを相務めます市民クラブの船木正博です。傍聴席の皆さんには朝早くからお出で頂きありがとうございます。今回は男鹿市の最重要課題である人口減少問題を、先回の一般質問に引き続き「人口減少問題パート2」として取り上げました。それに関連した5項目についての質問です。
どうぞ、御拝聴の程よろしくお願いいたします。
では、最初に、若者の雇用対策についての質問です。
先回の一般質問でも人口減少問題について取り上げ、いろいろ具体的な人口減対策について提言させていただきました。それらを実行し、人口減少を抑え、かつ人口増に繋げるためにはまず雇用問題が先決課題であります。いくら婚姻率を高め、子供の出産と育成策を講じても、雇用がなければ若者の人口流失は止まりません。現実問題として収入がその現地で望めないなら、外地へ稼ぎに出るしか無いのです。したがって居住地も変わっていき人口流出は止まりません。人口問題には若者の定着、雇用こそが大切な要素なのであります。
また、人口減少の根本原因の一つには、多くの若者の収入減によるものという処にたどり着きます。仕事があっても、いわゆる雇用格差の中で、正社員にはなれず、契約社員やアルバイトとして働くしかなく、その結果その人達の収入平均が大きく低下し、結婚も出来ず、結婚したとしても養育費の捻出が困難となり、結果子供を造りたくても造れない若者達を大量生産してしまった事にたどり着きます。その問題解決は、結論的には若者が結婚に至る経済力を持たせる事となりますが、ではその目標達成に向けて企業を巻き込み、行政としてどの様な施策を講じることが出来るでしょう。これは男鹿市単独では完結しない問題ですから、国や県の施策を有効活用し、男鹿市の持てる資産を可能性へ結び付けることがポイントとなると考えます。市長以下、職員諸君には、執念を以て開拓すべき気構を示していただきたいものです。
以上、若者の雇用実態と人口減について申し上げましたが、市長はこの若者の現状と雇用実態をどのように捉え、雇用対策に取り組んでいかれるのかお示しください。また、地方創生の一環として本市が取り上げる事業がありましたらお知らせ願います。
次に、企業誘致対策についてお尋ねいたします。
これまで企業誘致についてはほとんど諦めムードが漂っていた感があります。しかし、 企業誘致なくして大量の雇用創出はないのです。男鹿市の現状では立地条件等非常に厳しい環境下にありますがこれは避けて通れない問題です。既存の地場産業育成も大事ですが、同時にこちらも人口減対策としては非常に重要な課題なのです。どんどん企業誘致が進み雇用が生まれている大館市の成功例のように、政策次第では企業誘致も夢ではありません。情報交換を重ね、企業との信頼関係を築き、効果的な支援策を講じればおのずと実現性は拓けてきます。困難を乗り越えて自冶体としてやる気があればそれは実現可能なのです。因みに秋田県は全国学力テストでトップクラスの成績を誇り、企業にとって優秀な人材確保という利点もあります。諦めずに一層の奮起を期待したいところです。
それではまず、市長はどのような企業誘致政策を持っておられるのでしょうか。その方策と今後の方向性についてお示しください。
それと、誘致活動において市長自ら熱意をもってトップセールスしていますか。これは首長として大事な役目だと思います。その行動内容をご開示願います。
それと合わせて、以前、企業誘致対策班が設置されていたと思いますが、今も設置されているのでしょうか。成果が見えてこないようでありますが。設置されているとしたらその班の編成内容と活動状況、実績等ありましたらお知らせ願います。
続きまして、企業城下町の復興についてご提案申し上げます。
かつて船川は日本鉱業の企業城下町として栄えていました。商店街や飲食街は活気があふれ、行き交う人で賑わっていました。当時の勢いを知る者として懐かしく今更ながら今昔の感があります。やがて日鉱はジャパンエナジーから男鹿テクノへと社名を変えるとともに縮小し、小規模になっています。日鉱を取り巻く関連企業もまた閉鎖を余儀なくされ失業の憂き目にあっております。まさに縮小スパイラルに陥っています。時代背景もあるでしょうが、日鉱の縮小とともに船川の街も衰退してきたと言えるのではないでしょうか。
そこで復興に向けての一つの提案があります。これは相手があることなので勝手には決められませんが検討する価値は大であると考えております。船川の街、しいては男鹿市全体の復興を願っての提言であります。どうか真摯に耳を傾けていただきたいと思います。
では、男鹿市の特徴を活かせる企業誘致策を考えるに、男鹿は海に面しており、大規模な港湾を有していると共に力の在る港湾事業も持っています。また臨海地区には併行して広大な敷地の中に「JX日鉱日石エネルギー社」が在ります。その総合環境を資質として、今後明らかに膨大な需要が見込める電気自動車用燃料電池の基となる水素製造プラントが、日本全土に広域に分布する形で生産拠点が必要となる事が予想されています。正に男鹿市はその拠点として打って付けの条件が揃っています。未来のエネルギー創発の情熱を以て、JX社と男鹿市のコラボレーションにより、未来のエネルギー供給基地を目指すべく、正面から検討すべき価値は絶大であると考えます。かつて男鹿市は日本鉱業社の誘致により、多大な雇用の連鎖による人口増を基に、経済的にも際立って豊かな時代がありました。男鹿市が持つ資質の優位性を活かした企業誘致と、若者が充分な所得を得、安心して子供も作れる環境文化を育むという視点から、是非取り組んでいただきたいものであります。それを成し遂げることによって企業城下町復興も現実のものとなります。けっして夢ではありません。そして、渡部市長の名前は男鹿市史に永遠に残るでしょう。市長はどの様にお考えでしょうか、ご返答をお願いします。
次に、地域コミュニティと意識調査についての質問です。
人口減少・少子高齢化対策を語るうえで、地域コミュニティの存在を抜きにすることはできません。市内各地区の町内会や婦人会、老人クラブ等の各種団体の構成人数の推移や現状と課題を把握しているのでしょうか。その上で対策を講じることも大切です。各地域が抱える問題点、課題等をお知らせ願うとともに、その対処法をお聞かせください。また、豊かなコミュニティを形成し住んで良かったと思えるような地域活性化のための施策がありましたらご説明願います。
さらに、昨年12月の一般質問の答弁で、今年度中に「人口減少・少子高齢化問題に関わる市民意識調査」を実施するということでしたが、いつ頃,どのような調査方法で,どのくらいの調査人数で実施するのか教えてください。また,男鹿市民の創意を結集した対策になるよう,文化会館など利用した,市民有志や行政代表者,各種団体の代表などを一同に交えた公聴会的な活動をする考えは有るや否かお知らせ願います。
次に、これまで取り上げたことを実現するための
シンクタンの立上げについてご提案申し上げます。
人口減対策は男鹿市単独での施策では限界があると考えられます。庁内だけのプロジェクトチームではなく、官・民・学の知識人の参加を含めて、幅広い英知を集めて人口減問題へ取組むプロジェクトを結成し、徹底的に討議してもらうシンクタンクを立ち上げるべきと思います。そこから真に有効な政策提言を頂き実行したらどうでしょうか。日本で一番危機感を持たれている男鹿市の復活を市民と行政が一体となって本気かつ戦略的に取り組むべき決意の時です。我が男鹿市が消滅してもいいのでしょうか。この提案を市長は如何お考えですか。この答弁で市長の人口減に対する本気度、深刻さが伺えるところであります。明快なるご答弁をお願いいたします。
なお、将来の指針として10年後の人口減少をどのくらいにとどめ、市内の人口を何人に設定しているのでしょうか。その数値目標値をお知らせください。
以上、人口減少問題パート2でした。市長の見識あるご答弁を期待して、第一回目の質問を終わります。