1 経営の基本方針
本校は昭和47年4月,脇本中学校と船越中学校との統合により,男鹿東中学校として 誕生した。統合当初から2年間は名目統合の形でそれぞれの校舎で学んでいたが,昭和 49年8月に現在の場所に新校舎が完成し,実質統合となった。その後,平成20年4月に は払戸中学校と統合し,今年度開校49年目を迎えた。また,平成28年4月には男鹿市教 育委員会からコミュニティ・スクール(C・S)の指定を受けて5年目を迎えている。
経営に当たっては,地域との信頼関係をより一層深めるとともに,脇本・船越・払戸 地域の伝統文化やふるさと男鹿を大切にする活動及び地域に貢献する活動に力を入れる。 そして,保護者や地域の皆様のご理解とご支援をいただきながら,教職員が一丸となっ て子どもたちの確かな学力と健やかな成長を保障できるように努力してまいりたい。
今年度は,これまでの実績を踏まえて,次の2点を学校経営の方針に据えるとともに, 宝船を形取った「東中丸」に,家庭,地域,学校の宝である全校生徒282名を乗せて全教 職員39名が一致団結して生徒の指導と支援に当たる。
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2 学校の教育目標 「志高く学び 男鹿に貢献する」
現在の生徒たちが成人して社会で活躍する頃には,社会の変化が予測困難な時代にな っていると指摘されている。将来生徒たちが様々な変化に積極的に向き合い,他者と協 働して課題を解決していくためには,学校教育において生きて働く「知識・技能」の習 得,未知の状況にも対応できる「思考力・判断力・表現力等」の育成,学びを人生や社 会に生かそうとする「学びに向かう力・人間性等」の涵養を重要視しなければならない。
また,豊かな心を育成するためには,キャリア教育の視点を重視したふるさと教育や 地域に根ざしたキャリア教育を基盤として,生命尊重や思いやりの心などを育てる道徳 教育,相手の立場を理解し,尊重する人権教育などを一層充実させなければならない。 さらに,男鹿東部地域においては,少子高齢化や過疎化が進む中,ふるさと男鹿を愛す る心と地域に貢献する心の育成は本校教育の重点目標の一つである。
本校生徒の実態を見ると,明るく素直に学習に励んで知性を磨くとともに,仲間や家 族,そして地域を大切にし,与えられた仕事には誠実に取り組み,心を耕している。反 面,各種アンケート調査の結果からは,夢や希望をもち,目標に向かって努力すること や自己効力感等の醸成,及び家庭学習の習慣づくりには課題があるという結果であった。
そこで,現代的な教育上の課題や秋田県学校教育の指針,中央地区学校教育の重点, 男鹿市学校教育の基本方針及び校訓「英志つらぬけ」等を踏まえ,人間的な触れ合いを 基盤とし,生徒自身が高い志をもって学び,「主体的・対話的に深く学ぶ生徒」,「自分の 夢や希望に向かって,最後まで笑顔で挑戦する生徒」,「ふるさと男鹿を愛するとともに, 男鹿に貢献する心身ともにたくましい生徒」を育成することを目指して,学校教育目標 を「志高く学び 男鹿に貢献する」と設定した。
3 校 訓 「英志つらぬけ」
「英志」とは,「大辞林」によると立派な志のこと。「学校教育の指針」で示している 「高い志」と同義である。今年度は,生徒に次の三つの志を立ててほしいと希望した。
一つ目は「知性を磨く」こと。学習は本来とても楽しいものである。友達を大切にし, 共に学び合い,認め合って,学ぶ喜びと学べる幸せを大いに実感してほしい。
二つ目は「心を耕す」こと。東中の最大行事である運動会と東中祭などで友達と共に 汗を流し,様々な集団の中で自分自身の役割を果たして心を耕してほしい。
三つ目は「体を鍛える」こと。中学生時代に鍛えた体こそが人生の礎となる。学校行 事や部活動,地域の伝統行事等で存分に体を動かし燃えたぎる体力を感じ取ってほしい。
【 目指す生徒像 】(三つの志と郷土愛) ○ 知性を磨く生徒(知) ○ 心を耕す生徒 (徳) ○ 体を鍛える生徒(体) ○ 男鹿に貢献する生徒(地域) |
4 目指す教師像と学校像
教師は校訓に基づき,次の三つの志をもって,より質の高い教育に努める。
【 目指す教師像 】 ○ 生徒に寄り添う教師(啐啄同時) ○ 授業改善に努める教師(率先垂範) ○ 地域と共に歩む教師(共感誠意) |
【 目指す学校像 】 ○ 生徒にとって楽しい学校(笑顔) ○ 教師にとってやりがいのある学校(協働) ○ 地域にとって信頼できる学校(信頼) |
5 経営の重点事項
⑴ 確かな学力の向上
□ 学ぶ喜びを実感する探究型授業の構築
□ 主体的・対話的な学び合い活動の充実
□ 小・中学校の円滑な接続を図る学習指導の推進
□ 学習習慣の確立に向けた家庭との連携
⑵ 豊かな人間性の育成
□ 心に響く道徳教育の充実
□ 男鹿を愛するふるさと教育の推進
□ 男鹿に根ざしたキャリア教育の推進
□ 他者の立場を理解する人権教育の推進
⑶ 生徒指導の充実
□ 自己有用感に裏付けられた自己効力感の育成
□ 生徒指導の機能を意識した指導の充実
□ 男鹿に貢献する活動等の継承と発展
□ 家庭や地域,関係機関との連携・協働の推進
⑷ 教職員の専門性の向上
□ 授業改善に取り組む研修の充実
□ 生徒理解を深める研修の充実
□ 小学校や関係機関と連携した研修の充実
□ 不祥事防止を含むOJT研修の充実