平成25年6月市議会定例会一般質問答弁
船木議員のご質問にお答えいたします。
ご質問の第1 点は、空き家対策についてであります。
市では、空き家となったまま放置される住宅等が増加して
いる状況を受け、昨年12 月定例会において、管理されてい
ない空き家等の適正な管理の促進を図ることにより、事敀、
犯罪、火災等を未然に防止し、生活環境及び景観の保全に寄
不することを目的とした「男鹿市空き家等の適正な管理に関
する条例」を制定し、本年1 月1 日より施行しております。
まず、市内における空き家の実態調査についてであります
が、空き家条例の制定にあたり、各町内会長からの情報提供
を得て、放置すれば危険と思われる空き家等について調査を
行った結果、昨年の11 月時点で179 件でありました。
その後、市民からの情報などによる件数を加えますと、現
在192 件となっております。
市民などからの苦情や相談内容についてでありますが、条
例制定後、10 件の苦情や相談があり、内訳は、屋根や外壁
などの飛散によるものが5 件、解体の補助制度に関するもの
が5 件となっております。
解体など、早急な対応が必要な空き家13 件については、
条例に基づいた文書による助言指導を行い、「空き家等除却
費補助金」制度を活用いただくなど、所有者に解体をお願い
しているところであります。
また、解体に応じてもらえない場合は、条例に基づき、書
面による指導勧告、命令、行政代執行などを視野に入れ進め
てまいります。
今後につきましては、町内会や市民から情報を得ながら、
条例に基づいて対応してまいりたいと存じます。
次に、条例の周知についてであります。
本年1 月の条例施行後、市広報2 月号によりお知らせして
いる他、市ホームページでも公表しております。
所有者への周知につきましては、調査により把握している
危険な空き家について、所有者を特定次第、条例により、適
正な管理についての助言、指導を文書で通知し周知を図って
まいります。
また、市民からの苦情等により、処理を実施した例につい
てでありますが、条例制定以前に船川地区の曙町と、南平沢
地区の2 件の住宅において、屋根と外壁の飛散防止対策を施
した事例があります。いずれも、市道に隣接しており危険な
状態を回避するため、対処したものであります。
また、今年4 月7 日の低気圧発生時には、空き家の強風被
害が、船川と五里合で2 件発生しており、屋根の飛散防止対
策として男鹿消防署による応急措置が行われております。
次に、今後の動向についてでありますが、今後も放置され
る空き家の増加は、避けられないものと考えております。
市では、平成21 年12 月に、市内の空き家の有効活用を通
して、定住を促進し地域の活性化を図るため「空き家バンク」
を設置しており、登録について、引き続き働きかけてまいり
ます。
空き家については、本来、所有者や相続人などが、自らの
責任において管理しなければならないものでありますが、近
年増加している危険な空き家に対処するため、行政指導の根
拠を明確にすべく条例を制定したものであります。
所有者の死亡や行方丌明、相続放棄など、対応困難な空き
家につきましては、民法等の規定を適用し、相続財産管理人
の選任などを行い、適正に対処してまいります。
ご質問の第2 点は、男鹿海産物養殖業についてであります。
まず、「つくり育てる漁業の推進」としての「栽培漁業の
振興」では、種苗放流事業や栽培漁業定着促進事業により、
アワビ、クルマエビ、ガザミを放流しております。
平成21 年度から平成24 年度までの総放流数は、アワビ
40 万8,000
個、クルマエビ545 万尾、ガザミ180 万尾とな
っております。
秋田県漁業協同組合によりますと、漁獲量について平成
21 年と平成24 年を比較した場合、アワビでは2.37 倍、ク
ルマエビでは0.87 倍、ガザミでは1.71 倍となっております。
また、県では、水産資源維持・拡大対策事業や戦略水産物
資源増大・消費拡大事業により、マダイ、ヒラメ、ハタハタ、
トラフグを放流しており、平成21 年度から平成24 年度までの総放流数は、マダイ221 万1,000 尾、ヒラメ32 万6,000
尾、ハタハタ177 万3,000 尾、トラフグ30 万2,600 尾と伺
っております。
また、「漁業生産基盤の計画的整備」としての「漁港・漁
場等の水産基盤の整備」について、市の管理する門前漁港で
は防波堤及び漁業集落排水施設を、脇本漁港では防波堤及び
集落道を平成21 年度から平成26 年度まで、県管理の椿漁港では防波堤及び係留施設などを平成14 年度から平成31 年度まで、北浦漁港では 防波堤及び船揚場などを平成23 年度から平成31 年度まで、畠漁港では防波堤及び護岸などを平成14 年度から平成32 年度までの計画で、それぞれ整備を進めております。
また、「需要と販路の拡大推進」では、地魚や海産物加工
への支援や市の水産物販路拡大事業により、釣のマダイ、寒
ブリ、アマダイに、産地標示タグを取付け、男鹿産のブラン
ド化を図っております。
また、「漁業を支える人づくりの推進」では、男鹿市農林
漁業後継者等奨励金制度により、平成4 年度からこれまで9
名の後継者が、漁業振興資金貸付金は平成20 年度から現在
までで14 件、金額にして1,526 万円の利用があります。
次に、今後の漁業振興策についてでありますが、これまで
秋田の地魚加工商品開発・販売促進事業により水産加工機械
設備の導入に支援してきておりますが、新たに6 次産業化を
目指す漁業者や水産加工業者に対し、ハタハタ三枚卸器、攪
拌機、冷凍庫、金属検知器の導入に支援するため、本定例会
に予算を計上いたしております。
なお、事業の廃止についてはございません。
次に、イガイの養殖についてでありますが、市内では門
前・加茂・戸賀などが主な採取場所であり、現状は個体数も
少なく、秋田県漁業協同組合の資料によりますと、平成24
年の水揚量は3.2 トンとなっております。
県では平成25 年度に、平成32 年度までの水産振興中長期
計画の見直しをすることから、イガイ養殖の取組みについて
計画に位置付けていただくよう要望してまいります。
ご質問の第3 点は、男鹿総合観光案内所についてでありま
す。
まず、なまはげモニュメント像の撮影についてであります。
現地立会を踏まえ、安全面の確保について調査してまいりた
いと存じます。
次に、バリアフリーの確保についてでありますが、なまは
げ立像付近へは、国道101 号線側の歩道と段差なく繋がっており、進入は可能であります。
また、バリアフリーへの対応として、老人や障がい者の方
にも観光を楽しんでいただけるバリアフリー観光について、
日本バリアフリー観光推進機構の取り組みを参考にしながら、調査検討してまいりたいと存じます。
次に、津波対策の視点からの防災拠点整備についてであり
ます。
男鹿総合観光案内所は、県の想定では津波浸水域に入って
いることから、現状では、避難場所としての指定は困難であ
ります。
施設利用者や、観光客のための津波避難対策につきまして
は、最寄りの避難場所への誘導に努めてまいります。
次に、施設の拡充と道の駅への構想についてであります。
道の駅への構想につきましては、男鹿総合観光案内所を道
の駅に登録するための設備の改修費用や年間の維持管理費用、夜間の防犯対策を含め、県や関係機関と協議を進めているところであります。